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ヒナ:・・・ん、・・・んうぅ・・・
三津川:気がついたみたいだな。
ヒナ:・・・・・・アタマ痛い。
鈴原:大丈夫なのか?
張山:捕まえるときに使った薬の影響だろうよ。
ヒナ:う・・・・・・・・誰?
ここ・・・・・・どこ?
三津川:お目覚めのようだな。
高嶋女雛。
ヒナ:・・・んん・・・・・・
三津川:張山、起してやれ。
張山:はい。
おら、起きるんだよ。
ヒナ:・・・ん・・・あっ?
・・・・あんた張山?
ヤッ、ヤダ馬鹿、ヘンタイ!
さわんないでよ!
張山:んだと、このアマ!
ヒナ:・・・・・・ひっ
三津川:張山!
傷をつけるんじゃない。
あとで面倒になる。
張山:・・・チッ。
鈴原:やあ、久しぶりだね、女雛ちゃん。
ヒナ:鈴原・・・さん。張山もいて・・・・
じゃあ、もしかして真ん中のあんたが・・・三津川?
三津川:その通りだ。
ちゃんと会うのはこれが始めてだな。
ヒナ:あ・・・あたしになんの用なの?
もうあんた達のことは警察に全部喋っちゃったからね。
いまさらあたしをどうこうしても、何も変らないよ。
三津川:ふん。
警察などどうにでもなる。
煙に巻くのは簡単だ。
今までだってそうやって来たんだ。
鈴原:おいおい、冗談じゃない。
この小娘のおかげで、私はすべて失ってしまったんだぞ。
三津川:それは鈴原さん、あなたが我々になんの断りもなく行動を起したからですよ。
まあ、金が手に入ったらしばらくどこかに身を潜めるんですな。
それ以上は面倒見切れません。
鈴原:三津川さん・・・・・
三津川:こうしてあなたを匿っているだけでも
我々は相当なリスクを負っているんだ。
・・・ともかく、警察は今のところ問題はない。
だがこのあいだお前の起した裁判、あれはまずい。
ヒナ:あの山の売買が不当だから無効にして欲しいって、あれ?
三津川:そうだ。
もし裁判に負けたら・・いや、現状ではその可能性が大きいんだが、
我々はあの山を手放すことになる。
しかし、そうさせるわけにはいかんのだよ。
ヒナ:あの山が一体何だっていうの?
あんな山をパパを殺してまで手に入れようとしたのは何でなの?
三津川:最初は合法的に買い取って、俺の名義にしようとしたんだ。
そのほうがコストもかからんし安全だ。
余計な厄介を抱え込むから、本当は人など殺さんことに越したことはない。
だが、高嶋氏はかたくなでね。
おかげでここまでこじれてしまった。
まったく迷惑な話だったよ。
ヒナ:(こいつ、パパを殺しておいて仕事が増えたって文句いってるの?)
(ヒトの命をなんだと・・・・・)
三津川:だがそれももうじき解決して、我々は大金を手に入れる。
お前を始末してしまえば、あの山は我々のものだ。
ヒナ:大金?
あの山が?
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