2: たまき:左の方は何もないさみしい道だけど、 迷うとしたら、やっぱりこっちのほうかも。 こっちには、確かに公衆電話がないから、 迷っちゃったらもうどうしようもないね。 さて、えりかちゃんを、見つけなきゃ。 たまき:えりかちゃ〜ん! え〜り〜か〜ちゃ〜ん! ・ ・ ・ たまき:えりかちゃ〜ん! えりかちゃ〜ん返事して〜! ・・・これだけ探してもいないのか・・・。 だいぶ日が陰ってきたなぁ。 もういっぺん紅蘭に電話してみよう。 今度はリダイヤルだね。 携帯:ぴ・ぴ・トゥルルルルルル 紅蘭:はい、李と寺月です。 たまき:紅蘭、私。あのあとも、えりかちゃんから連絡ない? 紅蘭:・・・たまきか。いや、無いわ。 ほんま、どこ行ってんのやろな〜。 今、たまきはどこにおるん? たまき:ビーチのところ。 紅蘭:そうか・・・。 もう暗うなってるし、警察に連絡しようか。 たまき:もうちょっと待って。 ビーチのほうは寂しすぎて怖いよ。こっちには来ないんじゃないかな。 もう一回郵便局のほうを探してみる。 もしかしたら電話をかけようにも、お金がないのかも。 紅蘭:きょうびの女子高生が、そらないやろ・・・。 うち、ほんまに心配なんや。 たまき:とにかく、もう少し時間をちょうだい。 大急ぎで戻るから。 交差点に戻る |