2月20日(土)晴れ

今日は「タイタニック」のビデオを借りてきたんです。(いまさら・・・ですが)
紅蘭が帰って来たら、一緒に見ようと思って♪
その時食べるクッキーも焼いたし、準備万端です。
早く帰ってこないかな。


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たまき:遅いな〜、紅蘭。(さくさく)
    届け物があるだけのはずなんだけど。
    どうしたんだろう。(さくさく)
    はっ! このクッキーはまだ、食べちゃだめなんだよ。


    ・・・しまっとこう。
    目の前にあるだけでさくさく食べちゃうなんて、ちょっとヤバイな、わたし。
     
    ・・・あ、紅蘭帰ってきたみたい。


 紅蘭:ただいま〜、たまき。
たまき:おかえりなさい♪あのね、あのね・・・
    あれ?お客さん?

 紅蘭:今日、ちょっと急な仕事が入って、今晩中にやらなあかん事になってな、
    うちの先輩さんに、助っ人で来てもらってん。
    紹介するわ、大徳寺貴更はん。




 貴更:はじめまして、貴更です。
たまき:・・・はじめまして。寺月です。
 貴更:あなたが、たまきちゃんね。ホンランからいろいろ聞いてるよ。
たまき:え?ホンラン?
 紅蘭:ああ、うちのことや。「紅蘭」を中国読みすると、そうなんねん。
たまき:そう・・・なんだ。(よく分からないけど・・・)

 紅蘭:貴更はんも、うちと同じように翻訳のお仕事をしてるんや。
    そんでな、これからすぐに、うちらは部屋にこもるさかい、
    なんか簡単に食べれるもん作って持ってきてくれるか?

たまき:うん、わかった。サンドイッチみたいなのがいいね。
    そういう事なら任せて。

 紅蘭:わるいな〜、たまき。
    ところで・・・さっき、なにか言いかけやったみたいやけど、
    うちになにか、用があったん?

たまき:ううん、何でもないよ。
    大徳寺さん、コーヒーと紅茶、どちらがいいですか?

 貴更:あたしは、コーヒー。
たまき:ハイ。
 紅蘭:灰皿どこやったっけ。貴更はん、吸うんや。
たまき:えええ〜と、(ごとごと)はい。
 貴更:サンキュ。
 紅蘭:ほな、頼むでな〜。(パタン)

たまき:・・・はぁ〜。
    これは、ビデオは無理だね。・・・つまんないの。
    まあ、しょうがないか。

    さて、サンドイッチでも作りますか。(うでまくりん)

          ・
          ・
          ・
たまき:あらかた出来上がり。あとはコーヒー、紅茶だね。
    コーヒー豆って何秒蒸らすんだっけ・・・。20秒だったかな。
    回すようにお湯を注ぐんだよね。
(こぽこぽこぽこぽ)

たまき:よし、出来あがり。

 紅蘭:ウォタ カンファケン キサラ タ イーヤン。
 貴更:シー。(カチャカチャ)
    ・・・ウォヤオ チーファン。・・・ウォ ゥオースー ラ。
 紅蘭:ははは。・・・ホンマ、おなかぺこぺこやな。

たまき:おまたせ、出来たよ〜。
 紅蘭:ジィンライ・・・やなくて、どうぞ〜。
たまき:両手ふさがってるの〜。ドア開けて。
 紅蘭:ああ、ごめんごめん、いま行くわ。
  (ガチャ)

たまき:コーヒー取って、コーヒー。
    それが重いの〜。
 紅蘭:はいはい。・・・ああ、ええ匂いやなぁ〜。
 貴更:ほんとだ。わざわざ煎れてくれたんだね。ありがとう、たまきちゃん。
たまき:あ、・・・いぇ。
    眠気覚ましになるかと思って、たくさん持ってきました。




 紅蘭:どうします?ちょっと、休みます?
 貴更:ちょっと休もうかホンラン。じゃあ10分間休憩にしよう。
 紅蘭:せやね。う、うぅ〜・・・ん(ボキボキッ)
    ほな、サンドイッチもらうで、たまき。


 貴更:こんな状態だから、せっかくのサンドイッチやコーヒー、
    味わって食べられないけど、ごめんね。
(ぱくぱく)    
たまき:いえ、そんな。たいしたのもじゃないですから・・・。
    あ、そうだ。クッキーもあるんです。いま持ってきますね。
    頭を使うときは、甘い物がいいらしいですよ。

 紅蘭:悪いな、たまき。
たまき:ちょっと待っててね。


たまき:一口サイズのクッキーにしといてよかった。
    なにかしながら食べるのには、ちょうどいいもんね。

 貴更:ホンラン。ジイ ヨゥ パーシャオシー・・・。
    ラン ウォメン イーチーフェントォー パ。

 紅蘭:・・・シィェシィェ、ニー。
たまき:入るよ。

 紅蘭:ごちそうさん、サンドイッチ美味かったで。
たまき:もう食べちゃったの?早いなぁ。
    はい、これクッキー。
    お皿2個持ってきたから、これで二人分に別けちゃえば、
    お仕事中にも食べれるでしょう。

 紅蘭:せやな。ほなそうするわ。

たまき:ところで、さっきのは中国語ですか?
    二人のときはいつもそうなの?

 貴更:いつもっていうわけじゃないけど、・・・何となくかなぁ。
    あたしとホンランが一緒にいるときは、大抵あたしの中国語の先生も一緒で、
    彼はいつも母国語の中国語なんだよ。
    それに合せているから、先生がいなくても、自然とこうなっちゃうんだな。

 紅蘭:先生は、うちのことを「ホンラン」ちゅうて呼ぶから、
    貴更はんもホンランって呼ぶようになったんやな。

 貴更:そうだね。
 紅蘭:それに、うちとしても自分の国の言葉で喋れるんは、
    ちょっと嬉しいことなんやな。


たまき:ホンランねぇ。・・・あ、じゃあ紅蘭は、向こうではホンランって呼ばれてたんだ。
 紅蘭:そういうこっちゃ。子供の頃は「シャオシャオタ ホンラン」といわれたもんや。
 貴更:自分でゆうか?そういうこと〜。
 紅蘭:でも、ほんまやって〜。
    ・・・それとも今の発言はいくら真実でも、
    うちの奥床しいイメージには合わんかな?

 貴更:そんなイメージ、ホンランにはないよ。
    あ、でもほっぺをこうすると可愛いかも。

 紅蘭:あひたたた!・・・なにすんですか、もー。
 貴更:アハハハ!

たまき:さっきのは?紅蘭なんて言ったんですか?「しゃしゃお・・・」
 貴更:ああ、あれは「かわいいかわいいコウランちゃん」だね。
たまき:・・・・・・・・・なるほど。    
            (なんか・・・疎外感。)



たまき:あの、じゃあわたしはお風呂に入って寝ますね。
    二人ともお仕事頑張ってね。

 紅蘭:おおきにな。たまき、お休み。
 貴更:ああ、ちょうど10分だ。休息終了。
    おやすみなさい、たまきちゃん。
    よし、ホンラン。この書類をやっつけよう。

 紅蘭:うちにまかしとき〜!
たまき:あの、じゃあ・・・おやすみなさい。

          ・
          ・
          ・

たまき:ああ、こんな時間だ・・・・もう寝なきゃ。

    紅蘭にだって、私以外に親しい人がいるんだよね。
    ・・・それとも、わたし”以上”に親しい、かも。
    今まで紅蘭は、うちに誰も連れてきたことなかったから、
    何の疑問もなく「わたしが紅蘭の一番の友達だ」って思ってたけど、
    ほんとの所は・・・どうなんだろうな。
    考えてみたら一番なんてこと、ないのかもね。

    なんか寂しいなぁ。    
    それとも・・・わたしって独占欲が強いのかな・・・。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今日は、違う名前で呼ばれて、知らない言葉を話す紅蘭を見ました。
それを見て、わたしの知っている紅蘭は、実は彼女のほんの一部なんじゃないかって、
・・・そんなふうに思いました。


ふぅ〜・・・・・・・・・・そりゃ、そうだよね。
あ〜あ、もう寝よ寝よ。


おやすみなさい。




   








 
      2月21日(日)[AM 6:10]

 紅蘭:なぁ〜、たまきぃ〜。
たまき:ん?・・・・んん。
    あ、・・・こうらん。
    どうしたの?・・・・今、何時?


 紅蘭:今は朝の6時や・・・。
    翻訳し終わって、いまFAXしたとこ・・・や。
    結構はかどって、し、締めきり1時間前に送れたわ〜。

たまき:そんなに早い締め切りだったの?  
 紅蘭:向こうは日本より・・・ええと、1時間早いからな。
    ああ〜、むっちゃ眠ぅ〜。


たまき:・・・おつかれ様でした。
    じゃあ、やっと眠れるね。おやすみ。
 紅蘭:は〜い。(ばたり)



たまき:ちょっ、ちょっと紅蘭。ここはわたしのベッドだよう!?
 紅蘭:そんなこと、わかってるがな・・・。
    ここで寝かせて〜。うちのフトンは、キサラはんが使こうてるんや〜。


たまき:ああ、そうか。でも・・・。
 紅蘭:うんん、、あったか・・・い・・・・・・。
たまき:紅蘭?・・・ねえ。

 紅蘭:ん・・・・・・。(すー・・・すー・・・)
たまき:ああん、寝ちゃった・・・・・・・・・・・・・。

    ・・・・・・紅蘭、頑張ったんだね。
    えへへっ。わたしも、もうちょっと寝よ〜っと。

    ・・・・・・おやすみ、紅蘭♪





   
 



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