3月3日(水)晴れ 今日はめでたい、紅蘭の誕生日です。 お雛様の日でもありますけど、うちではこっちがメインです。 お誕生日おめでとう、紅蘭。 ホームパーティーもいいと思ったんですが、ちょっと気分を変えて 別の場所に行く事にしました。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 キサラ:このあいだ完成した、総合レジャービル?・・・へぇ、そんなのあるの。 たまき:地図だと、・・・ええと、ここです。この空いているところに出来たんですよ。 これは、ちょっと前の地図なんで何も書いてないですけど。 キサラ:ああ、ここで工事していたのは知ってる。そういうビルだったんだ。 ふ〜ん、・・・全然知らなかったな。 たまき:じゃあ、場所は分かりますね。 わたしはバイクで行きますから、紅蘭のお迎え、よろしくお願いします。 キサラ:任せておいて。 たまき:わたしは先に行って、予約の確認とかしてきますから。 キサラ:気を付けてね。 「家でささやかにやる」と言ってあるので、 紅蘭は、まだ何も知らずに、わたしの帰りを待っています。 わたしは一足先に目的地へ。紅蘭は、キサラさんが連れてきてくれます。 ・・・喜んでくれるといいな。 たまき:・・・さてと。 レストランの予約もばっちりだし、後は紅蘭の到着を待つだけだね。 それにしても、ここって他に何があるのかな。 ・・・ゲームセンターか。 エスカレーターを昇ってすぐだし、ちょっと覗いてみようかな。 たまき:わぁ〜、おっきいゲームセンター・・・。アトラクションみたいのもあるね。 あ、これ飛行機のゲームだ。紅蘭やキサラさんと一緒に、あとで来よう。 ん?・・・なにこれヤカンみたい。ひかり、たけ・・・?? (♪ピッピピロピロピ〜、ピッピ!)←着信メロディー”だんご3兄弟”(笑) おっとピッチピッチ・・・、はい、寺月です。 キサラ:今、駐車場に車を入れたとこ。 もうすぐ行くから、レストランで待ってて。 たまき:はい。 紅蘭:たまき、家でやるのとちゃんか〜。 もぅ、びっくりしたで。 たまき:あはは、ごめんごめん。 紅蘭、わたしのお料理ばっかり食べてるから、 こんな時は外で食べるのもいいかと思って。 本場のシェフらしいよん。 紅蘭:そんな、気ぃ使わんでもええのに〜。 キサラ:行こう。・・・じゃね。(プツッ) たまき:よし、わたしもお店に戻ろうっと。 キサラ:お待たせ〜。 紅蘭:ここか?・・・中華料理のお店やないか。 本場のシェフっちゅうことは、中国の人なんか? たまき:うん。紅蘭と同じ地方の人なんだって。 きっと、紅蘭の好みに合うと思って。・・・ど、どうかな。 紅蘭:・・・どうって言われても、なぁ。 キサラ:なんであたしのほうを見るんだよう。 たまき:・・・もしかして、家でやったほうがよかった? 紅蘭:そういう訳や、ないんやけど。 キサラ:・・・たまきちゃん、気にしないで。こいつ (ポカッ) 紅蘭:あイタっ。 キサラ:こいつ、ちょっと照れてるだけだから。 素直に喜べばいいのにさ。 たまき:照れてるの? 紅蘭:・・・だってそのぉ、 うち、誕生日にこんな事してもらうの初めてやから、 ええのかな〜、って思って。 キサラ:たまきちゃん、いいの? たまき:・・・はい。 キサラ:それじゃあ、行きましょう。 ほらっ、行くぞ。 紅蘭:じ、自分で歩くから〜、引っ張らんといて〜。 紅蘭:綺麗なところやな。それなのに・・・懐かしい匂いがする。 たまき:それに、おいしいって評判だよ。 お料理はコースで頼んじゃったけど、それ以外で食べたいものがあったら、 単品でオーダーしてもいいよん。 紅蘭:一通り、料理が来てからにしよか。 たまき:そうだね〜。あ、来たよ。 紅蘭:わぁ〜、スゴイなぁ。 バースディケーキもあるやんか。 たまき:特別に頼んで作ってもらったの。 さてと、では「ハッピーバースディの歌」を歌いましょうか。 紅蘭:え?うそや。ここで? やめとき、恥ずかしいやんか〜。 キサラ:いいからいいから。 紅蘭:キサラはんまで・・・。 たまき:私たちが歌い終わったら、そのローソクの火を吹き消してね。 紅蘭:はあぁ。 たまき:ハッピバースデイ、トゥーユー♪ キサラ:ハッピバースデイ、トゥーユー♪ 最初はわたし達だけが歌っていたんですが、そのうち周りの席の人も歌い出して、 「ハッピーバースディ」の大合唱になってしまいました。 紅蘭がローソクを吹き消すと、みんなが拍手をしてくれて・・・。 こんな事もあるんですね〜。びっくりしました。 紅蘭も、最初は恥ずかしそうにしていたけど、今はとっても嬉しそうです。 紅蘭:ここの中華料理は、懐かしい味がするなぁ。 とってもおいしいわ。 キサラ:ホント、向こうで食べた味に近いね。 たまき:そう?・・・よかった。 あとはデザートだけですけど・・・、 ほかに何か頼む?キサラさんは? 紅蘭:いろいろ食べたいところやけど、もう入らんわ〜。 ・・・また今度、来ような。 たまき:うん、そうしよう♪ キサラ:あたしも、もうお腹いっぱい。 たまき:じゃあ、ちょうどよかったですね♪ 上にゲームセンターがあるの。あとで行ってみよう。 キサラさんも。 紅蘭:ゲーセンか。そう言えば最近行ってないな。 行こ行こ! 紅蘭:こういうのって、この規模になると「アミューズメントセンター」って 言うんとちゃうか? たまき:ゲームセンターと違うのかな? 紅蘭:うちも、ようわからん。(笑) キサラ:奥の方は天井が高くて、開放的でいいね。 なにをやる? たまき:さっき来たときに、飛行機を操縦するゲームを見つけたんです。 紅蘭はそういうのは好きかな? 紅蘭:新しい奴かな。試しに行ってみよ。 たまき:あとね、そのちかくにヤカンみたいなロボットがあってね、 ええと「ひかりたけ、・・・かい」とか言う・・・、 紅蘭:光? キサラ:ホンラン、・・・どうしたんだ? 紅蘭:うちにも、ようわからんのやけど、今、急に体が熱うなって・・・。 たまき:ああ、あれだよ紅蘭。 紅蘭:あ、あれは・・・ 紅蘭:・・・光武・改 たまき:この字、「こうぶ」って読むんだ。 紅蘭:太正時代に実用化された、帝国陸軍対降魔戦闘部隊の秘密兵器、 霊子甲冑や。 ・・・知らんの? たまき:わたし、こういうのは苦手で〜。 キサラ:日本史って、あの辺になると3学期でバタバタして、 ちゃんと習わなかったりするんだよな。(笑) 紅蘭:うちかて光武以外の事は、あまり詳しくないんやけどな。 ・・・わかりやすく言うと、帝国華撃団の使うとったロボットや。 キサラ:帝撃なら知ってる。ああ、これが。 たまき:・・・・・・知らないよう。 でも、よく見ると、ピカピカで綺麗だね。 キサラ:ピカピカの甲冑・・・ピッかっちゅう・・・。 たまき:えっ? キサラ:いや、・・・なな、何でもないよ。 紅蘭:どこかぬくもりを感じる、美しい曲線的なフォルム。 荒々しく無骨なリベット。 背中に積んだ、無敵の霊子機関。 栄光に輝く、誇り高き六番機。 ・・・うちの子供みたいなもんや。 たまき:紅蘭?ねえ、ちょっと。 紅蘭:・・・んん?ああ、・・・うち、今、どないしたんやろ。 ちょっと、ボーっとしてもうたわ。 ・・・これもゲーム筐体なんやな。 うち、ちょっとやってくる。 たまき:頑張ってね〜。 キサラ:ここにモニターがあるから、ここで観戦してるよ。 紅蘭:よっしゃ!うちにまっかしとき〜! キサラ:なんか、はりきってるなぁ。 最初のときこそ、ぎこちない動きで敵からダメージを受けていましたが、 紅蘭はすぐに自分の手足のように扱えるようになってしまって、 どんどん面クリアしていきました。 もう20分もゲームを続けています。 ・・・初めてだなんて信じられません。(笑) たまき:紅蘭、全然やられなくなりましたね〜。 キサラ:あっ、エンディングテロップだ。(笑) 紅蘭:あうう、もうフラフラや〜。 たまき:クリアおめでとう。やったね紅蘭。お疲れ様。 紅蘭:帝都にうちらがおる限り、悪が栄える事はないんや。 ・・・でも、しんどかったなぁ。 たまき:じゃあ、もう帰ろうか。 紅蘭:いややん、もう一回!な、もう一回だけ。 たまき:しょうがないなぁ。いいですか?キサラさん。 キサラ:かまわないよ。行ってらっしゃい。 紅蘭:よっしゃ〜、待っててや、大神はん! たまき:誰ですか?大神さんて。(笑) キサラ:・・・・さあ。 キサラ:そろそろ終わりだね。確か、こいつを倒せばエンディングだったよ。 たまき:紅蘭頑張れ! ・・・キャー、やったぁ! 紅蘭、ホントに上手ですね。 キサラ:この手のが得意なのは、知らなかったなぁ。 さって、そろそろ帰ろうか。 たまき:そうですね。もう遅いし・・・って、 この右下の「COINS」が増えていくんですけど・・・。(笑) 紅蘭、またお金入れてるんだ。 キサラ:あいつ、まだやる気かよ〜。 ・・・置いてっちゃおうか。(笑) たまき:これが終わって、まだ出てこないなら、そうしちゃいましょうか。(笑) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 幸いにも、紅蘭はあのプレイのあとに、光武から出てきました。 ・・・まあ、置いて帰るというのは冗談ですけどね。 それで、光武の前で記念写真を撮って、無事に帰ってきました。 紅蘭は、わたしのセッテイングした中華料理よりも、 ゲームのほうが楽しそうだったのは悔しいけど、 ・・・紅蘭が楽しかったなら、まあいいか、と思っています。 ほんと、楽しそうだったなぁ。 じゃあ、おやすみなさい。 |