3月16日(金)晴れ

今日は!なんと紅蘭と白石君が初デートする日なのです!!\(◎▽◎)/
去年のキャンプで出会って以来、白石君は紅蘭にこまめに
アタックを繰り返してきてたんです。プレゼントもいっぱい送ってくれてるの。
・・・メガネとか靴とかばかりなんですけど。
ともかく、その成果がついに実ったというか、
実は今日のデートは業を煮やした私が無理やりセットしたっていうか、
・・・そんな感じです!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 紅蘭:「そんな感じです!」やないやろ〜
    なんや気ぃ進まんなぁ。

たまき:何いってんのさ。
    紅蘭たら、ず〜〜〜っとフリーじゃない。
    せっかく「好き」って言ってくれてる人がいるんだから、
    ここはひとつ、お試しのつもりでデートくらいいいでしょ?


try me

 紅蘭:簡単に言うけどなぁ、
    ソフトの体験版みたいに”試用期間30日間限定”とかやったら
    そら気楽に試せるけど、人間関係はそうはいかんやろ〜。
    ウチはそういうのって苦手やわ。

たまき:ソフトみたいに行ってほしいのは白石君の方だよ。
    でも、そうはいかないから彼なりにいろいろと頑張ってるんじゃない。
    それに、もしかしたら紅蘭だって白石君のこと気に入るかもしれないし。
    だからお試しデートはお互いの為なの。
    それこそ人間同士、つきあってみなきゃワカンナイんだからさ、
    ここはひとつ、前向きにいってみよう!

 紅蘭:ウチとしは別に試しとうないんやけど・・・・・。
たまき:あ〜〜っと、ほらもうこんな時間だ。
    ささ、いってらっしゃい。
    髪型オッケー、服装ラブリー。
    忘れ物はない?お財布は?時計は?化粧品は?
    (ごそごそ)
    オッケーオッケー!
    ん、なにこれ?

 紅蘭:スタンガン。
たまき:・・・・・・なんでそんなモノを。
    あれ、メガネかけていかないの?
    白石君から何本もプレゼントされてるんでしょ。
    プレゼントしたものを身に付けてくれると、
    贈り主は嬉しいもんだよ。

 紅蘭:せやから、かけていかないんよ。
    アレがあんまりメガネメガネ言うから
    ウチ、メガネっ娘やめてコンタクトにしてん。
    ここのところ、メガネしてへんやろ?

たまき:・・・・・・そうっすか。
    え?そんなに白石君のこと・・・

 紅蘭:好かんわ、アレ。
    ・・・まあ、今日はあんたの顔を立ててデートだけはしたるけど。

たまき:そんなぁ〜。
    結構お似合いだと思うんだけどな〜。

 紅蘭:・・・どこがやねん。
    ほな、行ってくる。

たまき:うん。
    いってらっしゃい♪


たまき:・・・さてと、じゃあ私も着替えて出かけましょうか。
    うふふふふ〜


遠隔作戦会議

たまき:白石君、聞こえる?
 白石:よく聞こえるよ。
    そっちはどう?
    マイクはちゃんと声を拾ってる?

たまき:感度良好。
    いいね、このトランシーバー。
    こんなにちっちゃくて、ちゃんと聞こえるんだ。

 白石:距離はこのくらいが限界だからね。
    デート中のアドバイス、それでお願いするよ。
    僕はこういう露骨なデートスポットって苦手でさ。

たまき:心配ないよ。女の子はこういうところが大好きだから、
    たいていなんとかなるって。
    まずいと思ったらアドバイスするし。
    わたしは紅蘭には見つからないようについていくからね。
    それより、禁止事項の説明するよ。

 白石:禁止事項?
たまき:紅蘭の後見人として、これは許せないということだよ。
    いちいちアドバイスするより先に言っておいたほうがいいでしょ?
    まず、会話でワケわかんないネタはダメ。
    それと恐竜とかに変身しちゃダメね。
    変身する薬なんか持ってきてないでしょうね。

 白石:うん。あれやっぱ、体にあんまりよくないみたいだから。
たまき:そうでしょうね。素人目にもわかるよ。
    それから、一応言っておくけど、
    初デートなんだからキスなんか当然ダメだよ。
    手をつなぐことはもとより、肩とか腰とか、体に触ることもダメ。
    いいね!!

 白石:え〜、
    手をつなぐくらい別に・・・

たまき:だ〜め。
    こんなの常識だよ。
    そんなことも知らないの?
    イヤンなちゃうなぁ〜。

 白石:そ、そうかなぁ・・・・・・
    あの、宮古とのデートもそんな感じなのかい?

たまき:うん?
    そうだったけど。

 白石:・・・あいつも苦労してるんだなぁ。
たまき:ほら、紅蘭来たよ。
 白石:ホントだ。
    じゃあアドバイスは随時。

たまき:ラジャー!


 紅蘭:うい〜〜す。
    待たせた?

 白石:こんにちわ紅蘭さん、かまいませんよ。
    ・・・あれ、
    今日はメガネはしないんですか?


メガネっ娘魂

 紅蘭:開口一番がそれかいな〜。
    ええやんべつに。
    メガネとデートするわけでもあるまいし。

 白石:だって僕にとって紅蘭さんは、性格も雰囲気もメガネっ娘なんです。
    特にそのお声。
    こんなにメガネの似合う声があるでしょうか。
    ”ペルシャ”でも”トップをねらえ”でも”ウテナ”でも”サクラ大戦”でも、
    メガネキャラだったじゃないですか〜。
    1作品に一人いるかいないかという貴重なメガネキャラに4作品も。
    これはすごい高確率ですよ。
 紅蘭:またわけわからんことを・・・・
たまき:白石君、いきなり警告!
    意味不明すぎ!

 白石:・・・え〜、今のはほんの冗談です。
    まあともかく、紅蘭さんにはメガネが似合うんです。
    その紅蘭さんが今日はメガネをかけてきていない。
    僕でなくても普通、誰だって気になるでしょう。
 紅蘭:今年になってからコンタクトに変えたんよ。
    あんさんから、何本もメガネ贈ってもらってて悪いけどな。

 白石:・・・そうなんですか。
    じゃあ今日は僕にその素顔を見せたくて
    特別にメガネをしてこなかったわけじゃないんですね。
 紅蘭:ちゃうちゃう。
    ウチはそういうつもりは・・・・・・・・・

 白石:そうか〜、いいシチュエイションなのにな。
    でも、メガネをしてない紅蘭さんだってとっても素敵ですよ。
 紅蘭:ハイハイ。
    ウチはちょと褒められたからって、簡単に好意を持ったりせえへんよ。
    だいたいあんた、メガネっ娘が好きなんとちゃうん?

 白石:もう大好きですよ〜。
    メガネっ娘というだけでズからメに昇格です。
 紅蘭:ガルメやないんやから。
 白石:ルールはルールですから。
たまき:・・・・・・・・・会話、成立してる?

 白石:そもそもメガネはどういうものかというとですね、
    視力を補うという機能はもちろんですが、それ以上に、
    真面目で知的な外見を演出するアイテムなのです。

    人は外見にとらわれやすい生き物です。
    これはおそらく、人は他の感覚器官に比べて視覚が発達している為でしょう。
    動物達は、自分の仲間かそうでないかをにおいで区別しますが、
    人は昔からそれを姿形で、まさに見分けてきたのです。
    多様な民族には多様な民族衣装があるのはそのためです。
    異なる文化には異なる色があります。
    肌の色で差別しあってきた悲しい人類の歴史も、それを証明するものでしょう。
    その本能的な感覚は、狩猟を糧として生きていた時代、村にいた女性よりも
    外に出て狩をする男性に強くあらわれ、
    今に続いているとしても不思議はありません。

    ・・・つまり、コスチュームに惑わされやすいという男のサガは、
    この本能に起因するものです。
    セーラー服の子は清楚。看護婦さんは優しい。
    メイドさんはお世話好き。パティシエはお菓子作りが大好き。
    男は、女性の徳目(と男が勝手に思っている性質)を、
    その人が着ている衣装やアイテムに見出してしまうのです。
    でもこの単純ともいえる感覚は、みなDNAに書かれたことなのです。

    そしてメガネは、ちょっとお堅いながらも優等生的な雰囲気を漂わせて、
    マジメで知的な女性であるという事を主張しているアイテムなんです。
    反面、運動は得意ではなくて、ひ弱そうな印象も与えます。
    メガネっ娘好きは、こういう性質の女性を好んでいるといえるでしょうね。
 紅蘭:でもなぁ、ウチは真面目でも知的でもないよ。
    運動はそれほど得意でもないけど、まあ人並みや。
    つまり残念ながらウチはあんたの好みとちゃうわけやな。
    ・・・それにそこまでメガネっ娘が好きってことは、
    さっきの「メガネしてない紅蘭さんも素敵」ゆうんは
    やっぱり心にもない褒め言葉ってことやん。
    あんた、語るにオチてんで。

 白石:そんなことないですよ。
    今のことを踏まえた上で、さらにもうひとつ、
    メガネとそれを装着する女の子の魅力について語らせてください。
    そうすれば、わかっていただけると・・・・・
 紅蘭:クドクド理屈並べる男は女の子に嫌われんで。
    よう覚えとき。

 白石:ガビン。

 紅蘭:なぁ、ところで今日は講義やなくてデートなんやろ。
    ウチをどこにつれてってくれるん?

 白石:あ、そうですね。
    すみません。
    そこのデックスを上がっていくと、香港の町並みを再現した
    台場小香港ていうのがあるんですよ。
    中で食事や中国雑貨の買い物ができますから行ってみませんか。
 紅蘭:そこに誘うのって、ウチが中国系やから?
    いっとくけどウチは大陸やのうて台湾から来てんねんで。
    文化圏は近いけど、てきとーに一緒くたにされると気ぃ悪いな。
    それに、ウチは香港好かんねん。

たまき:え〜、前にテレビで紹介してたとき、
    「行ってみたい」て言ってたのになぁ・・・。


どこでデート

 白石:じゃあそこはやめておいて、ジョイポリスなんかどうですか?
    結構大きなアミューズメントですよ。
    ささ、こちらです。
 
紅蘭:そういうのも飽きたなぁ。
    何分も並ぶの嫌やし。
    それになにが気に食わんて、ジョイポリスはSEGA系やのに
    「サクラ大戦」のアトラクションがないことやな。
    他にしよ。

たまき:「おもろそうや、行きたい」っていってなかったっけ・・・?


 白石:その隣のメディアージュには映画館がありますよ。
    よかったら何か見て・・・
 紅蘭:ウチは劇場選ぶねん。
    公開してる劇場のなかで1番ええとこで見んの。

 白石:そうなんですか。
    え〜〜と、では・・・どうしようかな(キョロキョロ)
たまき:紅蘭、どうしたのかなぁ。
    白石君、いまガイドブック見て探すね。
    (パラパラ)
    ちょっと待ってて・・・。


 白石:あ、見てください。
    なにかの露店みたいですね。
露店主:はい、ご覧くださいこの包丁!
    キャベツもカボチャもこの通り真っ二つ!(トントン)

 客A:ほえーーー!?

露店主:カマボコの板だって切れちゃう。(トントン)
 客B:はにゃーーん!

 白石:人だかりができてますよ。
    面白そうだから行ってみませんか。
 紅蘭:あの客はサクラやろ。

たまき:白石君、紅蘭はおもちゃ好きだから、
    下にあるトイザらスはどうかな。

 白石:紅蘭さん、一緒にトイザらスに行きましょう。
 紅蘭:悪いな。ウチ昨日行ったばっかりやねん。
    毎日行ってもなぁ。

 白石:実は僕も昨日行ったんです。
    タカラのコンパクトドールが出てました。
 紅蘭:G3の装着変身も出てたなぁ。
    まあ、今日はやめとこ。

たまき:二人とも趣味ぴったりだと思うけどなぁ。
    ん〜、なんかないかな・・・・(パラパラ)
    お台場産の地ビールを出してくれるお店があるよぅ。


 白石:お台場産の地ビールが飲めるお店があるんですが。
 紅蘭:ウチ、昼間っからビールなんてよう飲まんわ。
たまき:それは嘘だ!!
    あんた昼間からでも飲むじゃんよぅ。
    ・・・じゃあねー、えっと、(パラパラ)
    4Fの海の見えるレストランは夜景が綺麗だって〜。

 白石:夜景が綺麗なレストランがこの上に・・・って、
    今はまだ昼間じゃないか!
 紅蘭:あんた一人でなにゆうてんの?

たまき:ごめんね〜。
    とにかく中に入ればお店がたくさんあるから、
    お買い物でもしたら?

 白石:まあ、中にはいりましょう。
    いろんなお店があるらしいですからショッピン・・・・・・
 紅蘭:いい。
    今あんまりお金ないし、人ごみ嫌いやし。
    ・・・なあ、下のコンビニでパンでも買って、
    そこのへんで座って食べたら帰ろう。
    な、それでええやろ?

 白石:紅蘭さん・・・・・・
    それはあんまりな・・・・・・

たまき:白石君、緊急会議!
    紅蘭はそこに待たせてちょっと来て。

 白石:紅蘭さん、ちょ〜っとここで待っていてくれますか。
    どこにも行かないでくださいね。
    すぐ戻りますから。
    じゃっ。
 
紅蘭:あ、ちょっと・・・?

たまき:ダメだよ、白石君。
    紅蘭はぜんっぜん脈ナシ。

 白石:寺月さんもそう思う?
    あれって、どこであろうと行きたくないって態度だよね。
    まだ一度も僕と目を合わせてくれてないんだよ〜。
    あ〜あ。
たまき:ごめんね。力になれなくて。
    まさかあんなに紅蘭が白石君のことを・・・
    こうなるとわかってたら、こんなデートなんかセッティングするんじゃなかった。
    ホントにごめんね。
    紅蘭のこと悪く思わないでね。

 白石:そんな、いいんだよ。
    寺月さんのせいじゃないから気にしないで。
たまき:もう終わりにしようよ。
    わたし、見てられないよ。

 白石:・・・・・・・・・いや、僕は吹っ切れたよ。
    もともと僕もこういうデートスポットは苦手なんだ。
    自分のことなのに、今日は寺月さんに任せすぎてしまったかもしれない。
    ・・・・・・実は僕の好きなところがこの先にあるんだ。
    もう最初で最後のデートだから、そこに連れて行ってみる。
    彼女がどう思うかわからないけどね。
たまき:白石君・・・・・・偉いよ。
    よし、頑張って!
    いってらっしゃ〜い!

 白石:うん。

 白石:お待たせしました。
    ・・・・・・・・・・・・・・・紅蘭さん?
 紅蘭:なあ・・・・・・・・・・・・・・・・、
    あんたはウチのこと気に入ってくれてるみたいやけど、
    いったいウチのどこがええの?
    メガネしかけてるとこ?
    三つ編みしてるとこ?

 白石:そんなの関係ない、といったら嘘になります・・・。
    メガネかけて三つ編みしている紅蘭さん、好きですよ。
 紅蘭:あんたも変わりもんやな。
    ほなな、メガネをやめた上に髪も切ってケバイ化粧してたら、
    それでもウチを好き?

 白石:う〜〜ん、それは・・・
    好きにはならなかったかもしれません。
 紅蘭:やっぱりな〜。
    ええか、あんたが好きなんはウチの幻や。
    人の外見から勝手に中身までイメージして、それに惚れてるだけなんよ。
    あんたが素敵やと思っているのは、実際のこのウチやのうて、
    あんたの頭ん中にあるメガネっ娘なウチのイメージやわ。
    ・・・ホンマのウチは、可愛げのないつまらん女や。
    それを勝手に勘違いしてチヤホヤされても、ウチとしては困んねん。
    せやからな、今日みたいなことはもうやめよう。
    な。

たまき:可愛げないとかつまらないとか、全然そんなことないのに。
    紅蘭、もしかして自分に自信持ってないのかなぁ・・・・
    あ、そうか。
    だから白石君が好きだって言ってくれてるのも、
    メガネとかのせいだと思って、信じられないんだ。

 白石:・・・メガネとか、三つ編みとか、
    そういうアイテムに惑わされてるだけだってのはわかってるんです。
    だからこういうのは所詮、誰かを好きになるきっかけですよね。
    だいたい、実際の紅蘭さんがどういう人かなんて、
    初めからわかるわけないじゃないですか。
    勝手に相手をイメージして好きになるのは、誰だって同じでしょう。
    話して遊んで、何がしかを分かち合って初めて、
    相手がどういう人かわかるんじゃないですか。
    僕だって実際のところ、紅蘭さんは特に真面目でも知的でもない、
    普通の子で十分なんですよ。
 紅蘭:んん〜〜・・・まいったなぁ。
    そうはいってもなぁ。
    ホンマのウチを知ったかて、ガッカリするだけやで。

 白石:紅蘭さん、一緒にきてください。
    お見せしたいところがあります。
    こちらです。
 紅蘭:やっ?
    どこに連れて行くんや〜〜。

たまき:あ〜〜、手をにぎったぁ!
    ・・・ううぅぅ、でもこの場合はしょうがないかなぁ・・・・


 紅蘭:なんやもう、強引やなぁ。
    どんどんひとけのないほうへ行くけど、
    どこに連れてくつもりやねん。

 白石:まあまあ。
 紅蘭:それにしてもお台場にもこんなに静かなところがあってんな。
    広々として緑があって。


あれです

 白石:あれです。
    あの白い建物。
 紅蘭:なんや、あれ。
 白石:船の形をした建物ですよ。
    船の科学館です。
 紅蘭:ああ・・・。
    ビッグサイトに行く途中、ゆりかもめから見えるな。

 白石:子供の頃、宮古と彼のお父さんに連れられてきて以来の
    お気に入りスポットです。
    昔はこういう形じゃなかったんですけど、ちょっと前に大改装をして。
 紅蘭:へえ・・・
 白石:外観は変ですけど、中はいいですよ。
     さあさあ。


 白石:ここの展示物って、とにかく船舶模型が大量にあるんですよ。
    奥にいくともっとありますよ。
    ほら、すごいでしょう。まずは帆船などですが、
    見ていく順に近代的な船になっていきます。
 紅蘭:ほんまやな。
    建物が船の形しててイロモノっぽいけど、中は結構ちゃんとしてんねんな。

 白石:こういう小さくて細工が細かい模型って、見るの好きなんですよ。
    帆船の窓や静索、手すりやハシゴも本物みたいにできていて、
    タメイキでちゃいます。

科学館内

 紅蘭:へぇ〜〜、ようでけてんなぁ。
    なあ、こういうのって爆竹仕掛けて、パーンて爆破したならへん?
    細かい材料がパッと散って綺麗やで〜。

 白石:なっ、何てこと言うんですか!?
 紅蘭:あっ、うそうそ。
    冗談やって。
    ・・・これスマートな帆船やな。
    かっこええやん。

 白石:ティークリッパーっていって、インドからイギリスに紅茶の葉を運んだ船です。
    当時はその運搬がレースになっていて、
    ロンドン市民の娯楽になっていたそうですね。
    早く運んだ船には賞金が出たらしいですよ。
    そのために高速の帆船が開発されていったんです。
 紅蘭:帆船と紅茶の歴史か。
    たまきにも見せたいなぁ。

たまき:すごい見たーーい!!
    二人とも早くあっちに行ってよ。

 白石:・・・おいおい。
 紅蘭:なんや?
 白石:なんでも。
    このさき、帆船から蒸気船、ディーゼル船へと変化していきます。
    船の素材も木から鉄へ、そしてさらに大型化して・・・


タンカー

 紅蘭:あれタンカーやな〜。
    うわぁ〜でっかぁ〜。
    全長340m以上か。ガンバスターよりも大きいんやな。
    なあ、これ1/100スケールくらい?

 白石:そうですね。
 紅蘭:甲板にMGガンダム飾りたいなぁ。
    いやシチュエイション的に空母にドラグナーを置くのもええな。
    空母はないのん?

 白石:旧日本軍の軍艦は、海上保安庁の艦船と一緒に
    また別のところに展示されてますけど、
    空母の模型はないですね。・・・なぜかな。
    まあここは商船の模型が主ですから。

 紅蘭:タンカーやったら、空挺レイバーを突っ込ませるって手もあるよなぁ。


たまき:白石君。
    紅蘭、楽しんでるみたいだね。

 白石:そうだね。
    なんか違う楽しみ方のような気がするけど。

 紅蘭:あん、
    もう模型はおしまい?

 白石:上の階にもまだありますよ。
    貨物船やカーフェリー、それに軍艦とか。
    このフロアの奥は船の作り方、仕組み、動力などの展示です。

 紅蘭:へぇ〜。
    なんやあれ、あのでっかい鉄の塊。


三菱UEディーゼルエンジン試作機

 白石:あれは大型船舶用のディーゼルエンジンの試作品の実物です。
    あの細長い赤い窓みたいなところを、シリンダーが上下するんですよ。

 紅蘭:てっぺんなんか、2階よりも高いところにあるやん。
    そうかぁ、でかい船を動かすにはでかいパワーが必要なんやな。
    理屈でわかるのと、実際に感じるのとでは雲泥の差や。
    おお、これターボつきなんやな!

 白石:紅蘭さん、エンジンとか、こういうのが好きなんですか?
 紅蘭:何でか知らんけど好きやなぁ。
    あっ?
    なあ白石はん、
    何でジェットエンジンがここにあんのん?


ガスタービンエンジン

 白石:これはガスタービンエンジンですよ。
    簡単にいうとジェットエンジンの燃焼でおきた高圧ガスでタービンを回して
    それをスクリューに伝えて推進力にするエンジンです。

 紅蘭:へぇ〜〜〜。
    パワフルやな。

 白石:この大きさで2万馬力は出るらしいですが、
    ディーゼルに比べて燃費が悪いので、
    小型で高出力の欲しい軍艦などによく使われているようです。
    これは実物大模型ですが・・・・・

   (キイイィィィィィィィィ−−−−−−ン)
 白石:こうやって、本物みたいにブレードが回転して
    その仕組みを・・・
(ザザ・・・ザザザ・・・)
    ほら、すごいで・・・・
(ザザザ・・・ザ・・・)
 紅蘭:おお〜、こうやって空気を圧縮・・・(ザザ・・・ザザザ・・・)
    
(ザーーーーーーーーーー・・・・・・・プツッ)
たまき:あれれ、もしもし?(トントン)
    ・・・・・・ちょっと?
    んもう、なんにも聞こえなくなちゃったよう。
    見失わないように、できるだけ近くに行かないと・・・。

          ・
          ・
          ・

たまき:あれ〜、いないなぁ。
    もう4〜50分も探してるのに見つからない〜。
    どこにいっちゃったんだろうなぁ。
    あんまりあちこち動き回って紅蘭達と鉢合わせしたらマズイし、
    名前呼んで探すわけにもいかないし・・・


たまき:見失ってる間に、2人とも帰っちゃったかなぁ。
    もう出口付近まで来ちゃったよう。


 紅蘭:いや〜、戦艦のところでは思わず長居してもうたなぁ。
    退屈やったやろ。

たまき:(どひゃぁっ!)
 白石:いえいえ、そんなことは・・・・・

やばやば

たまき:(何とか隠れるの間に合ったみたい・・・)
 紅蘭:へぇ、お兄さんが弁護士なぁ。
    ええなぁ。あれって儲かるんやろ?

 白石:兄っていっても双子なんですけどね。
    それにそんなに儲かってないみたいですよ。
    このあいだ、宮古に紹介された依頼人の女性がえらい美脚で、
    「僕はもう彼女のしもべだ、弁護料などいらん!」っていってましたし。
    彼にとってお金は二の次みたいです。

 紅蘭:びきゃく?
 白石:脚が綺麗なんです。
    顔も結構美形らしくて、ここんとこの兄はイキイキしてますよ。

たまき:(脚のキレイな美人を宮古さんが紹介した?
     ・・・聞き捨てならないなぁ。)

 紅蘭:あんたら兄弟そろって・・・・
    ウチにはな、容蘭と芳蘭っていうお姉ちゃんがおるんよ。
    芳蘭姉ちゃんは台湾におるけど、
    容蘭姉ちゃんは日本で商売やってんねん。

 白石:そうか、紅蘭さんて末っ子なんですね。
    なるほど・・・。

 紅蘭:あ、もう出口なんや。

 白石:今日はどうもありがとうございました。
    無理言って付き合ってもらってすみませんでした。
 紅蘭:ウチも楽しかったわ〜。
    今日はおおきに。

 白石:寺月さんにもよろしく。
 紅蘭:うん、伝えとく。
 白石:そこを行けばすぐに出口です。
    お名残おしいですが、本日はここでお別れしましょう。
 紅蘭:ここで?
    唐突やな。

 白石:・・・・・・・・・・・・・・。
 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・ほなな。
 白石:さようなら。



たまき:白石君・・・・・・。
 白石:ああ、寺月さん。そこにいたんだ。
たまき:アドバイザーの役に立てなかったけど、これ返すね。
    無線機、故障しちゃったみたい。

 白石:電池が切れたのかもね。
たまき:ねえ、別れ際になんで次に会う約束しないんだよ〜。
    2人とも結構いい感じだったのに。
    またデートできたかもしれないよ。

 白石:いやぁ、
    ・・・・・・彼女が僕の手におえるかどうか、
    今日話して自信がなくなっちゃって。
たまき:情けないこといわないでよ。
    そういう自信は最初からあるものじゃなくて、
    あとからついてくるものだよ。

 白石:だって、交信途絶してからあと、あのガスタービンエンジンを見つづけて、
    そのあと戦艦とかのコーナーで一隻ずつじっくりじっくり観察して、
    そのあいだじゅう、「わあ」とか「うおお」とか一人で盛り上がっちゃって・・・
たまき:紅蘭らしいじゃ〜ん。
 白石:やはり、いつもあんな感じなんだね?
    周りをひっかきまわすタイプで、いかにも末っ子な。
    なんかね〜、紅蘭さんてもうちょっとおとなしい子かと思ってたんですけどね〜。
    今日しばらく一緒にいたら、どうも思ってたイメージと違ってて・・・・
たまき:ちょ、ちょっとまってよ。
    どういうこと?
    何がいいたいの?

 白石:だから、デートしてみた結論は、
    「やっぱりやめとく」ってことです。
    寺月さんにはお手間取らせて申し訳ないけど。
たまき:なんで!?
    紅蘭、あんなにいい子だし可愛いし、
    明るくて面白くて可愛いじゃん。
    あと、ちょっと変ってるところも可愛いし。

 白石:それが僕の好みと違うんだってば。
    そういうことを確かめる為に今日のデートがあったんだろう?
たまき:納得いかない!
 白石:そういわれても、困ったなぁ。
    デートしてみてうまくいかない場合を想定してなかったの?
たまき:白石君から断わるなんて、思ってもみなかったんだよう。
 白石:しょうがないじゃないか〜。
たまき:これで紅蘭が乗り気になってたらどうするの。
    どう言えばいいんだよう!

 白石:それも想定しておこうよ。
たまき:・・・うじゅ〜〜。
 白石:ごめんね。
    紅蘭さんには、そう電話があったって伝えておいて。
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・。


 紅蘭:ただいま〜。
たまき:お帰り。(←早い)
    デート、どうだった?
    楽しかった?

 紅蘭:おもろかった〜。
    船の科学館っちゅうとこにいったんよ。
    船の模型がたくさんあってな、あれ爆竹でふっ飛ばしたかったなぁ。
    あと、ガスタービンエンジンがキイイーーンってまわってな、
    かっこええねん♪
    戦艦もいっぱいあってな、三笠の模型もあったで。
たまき:そりゃよかったね。
    で、その・・・白石君はどうなの?

 紅蘭:ん〜〜、どうっていわれてもなぁ。
    別に・・・。
    今日おもろかったんは、きっと場所が船の科学館やったからやで。
    たまきと行ったらもっと楽しいかもしれん。
    なあ、今度一緒に行こう。
たまき:別にって、こうらん・・・・・・
 紅蘭:ウチとしてはもうちょっと一緒に盛り上がってくれる男の子がええな。
    もしくは、それよりこっちが面白いよって連れ回してくれる子かな。
    船の科学館に連れて行かれたときはちょっとええ感じに思えたけど、
    そのあとはイマイチやったなぁ。
    白石はんが意外とええ人やってわかったのは収穫やったけど、
    やっぱりお付き合いするんは、ちょっとな・・・。
    白石はんから電話でもあったら、悪いけどそう伝えておいて。
たまき:・・・なに?
    結局何もナシ?
    私がいろいろ根回ししてやった今日のことは、全部無駄ですか?

 紅蘭:まあ今日一日、ほとんど何もおきてないのと一緒やな。
たまき:な、納得いかなーーい!

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日記
3月16日(金)

今日は特に何もありませんでした。
       おしまい。
(笑)


あ〜〜もう、なんか疲れたなぁ!
おやすみなさい!!!


   
 



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