2月12日(月)はれ

きのうの晩は眠れなかった。
宮古さん、あんなふうに誤魔化そうとするなんて、私を馬鹿にしてるよ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 紅蘭:た〜まき〜。
    ちょっと来て・・・・・・
    って、なんや〜。
    あんた、まだ寝てたんか?

たまき:ん?・・・ん〜〜。

ねむねむたまき

 紅蘭:どないしたん。
    具合でも悪いんか?

たまき:・・・悪くないよ、別に。
    ただちょっと起きたくないだけ。

 紅蘭:・・・・・・はぁ?
    毎日、ウチをたたき起こしておいて、
    自分は「起きたくないだけ」やて?

たまき:・・・いいじゃん。
    寝かせておいてよぅ。

 紅蘭:そないなことが許される思てんの〜ん?
    ほら、起きろっちゅーねん!
    起きろ起きろ起きろ!(ゆさゆさゆさ)
    脳みそ腐ってまうで〜。
    お〜き〜ろ〜よ〜い〜こよ〜♪

たまき:んっ、んん〜〜〜〜・・・
 紅蘭:朝やで〜。たまきちゃん起きてぇ〜。
    ほら、戦闘オペレーション開始やで、起動しいや。
    (ゆっさゆっさゆっさ)

たまき:んう〜〜〜〜、やめてよお〜。

 紅蘭:ふむ。
    ひとを叩き起こすって楽しいもんなんやな・・・。
    相手の為という大義名分のもと、やりたい放題やん。
    これは発見や。
    んふ〜。ちょっと突ついてみよか。
    あんなところとか(つん)

たまき:うんっ
 紅蘭:こんなところとか(つんつん)
たまき:ちょっと、・・・やん。
 
紅蘭:ここなんかどうや?(つんつん)
たまき:あっ、ああんもう、どこ触ってんのよう。
 紅蘭:それは皆さんのご想像におまかせします
たまき:イミわかんないよ〜。

 紅蘭:そういえばあんた、ウチを起こすときに
    起きないと目覚めのキスするぞって脅かすやんなぁ・・・。
    よし、たまき。
    あと3つ数えるうちに起きんかったらキスしてまうで。

たまき:なにいってんのさ。
    できないくせに〜。

 紅蘭:1・3!
たまき:できるもんならやってみ
    んっ・・・・・・・・・・・・・・・・!!??

 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・・
たまき:(え?・・・うわっ、こっ、紅蘭??)

目覚めの・・・

 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・・
たまき:(どうしよ、どうしよ、わたし紅蘭と・・・キスしてる・・・・・・)
 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・・
たまき:(紅蘭、ハナ息がほっぺたにあたって・・・くすぐったいよぅ・・・・・・)
 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・・
たまき:(紅蘭・・・・・・)



たまき:・・・・・・・・・・はっ!!

おきました

    こっ紅蘭???
    ・・・・・・・・・・・・・あれ?
    ああなんだ、いまのは夢か〜。

    ・・・・・・うあちゃ〜。
    わたしったらなんて夢を見てるんだろう。
    まだ唇に感触が残ってるよう。
    でもびっくりしたなぁ。
    夢でよかった・・・
    ・・・ような、ちょと残念なような。(おい)

    
 紅蘭:なあ、たまきぃ〜。
    あれ、
    なんや、あんたまだ寝てたんか。
    珍しいこともあるもんやな。
    ・・・どないしたん。
    具合でも悪いんか?

たまき:あっ!・・・紅蘭おはよう。
    ううん、どこも悪くないよ。


いしきしちゃうたまき

 紅蘭:でも顔ちょっと赤いで。
    目も潤んでるし。
    熱でもあるんとちゃう?

たまき:平気だよ。
    いや、ちょっとすごい夢を見ちゃったからさ〜。

 紅蘭:すごい夢って?
たまき:ん〜、
    紅蘭とキスする夢・・・
 紅蘭:・・・・・・・・・ウチと、
    キス?
    変態かあんたわ。

たまき:あ〜、ひど〜い。
    そんないいかたないでしょ。
    だいたい、キスしてきたのは紅蘭のほうじゃない!
 紅蘭:知らんわ。
    あんたの夢の中のことまで責任持てるかっちゅーの。
    ・・・それより、さっき宮古はんから電話あったんやで。
    こっちの内線鳴らしておいたのに、あんた出ぇへんかったやろ。

たまき:そうなの?
    眠ってて気がつかなかったよ。
    昨日の夜はあんまり眠れなくってさ。
 紅蘭:なんやそれ。
    まあ、宮古はんやったら、またかけなおしてくるやろ。

たまき:あんまり出たくないな・・・・・・

 紅蘭:昨日デートでなんかあったんか?
たまき:ん〜?
    べつに。

 紅蘭:あからさまになんかあったような感じやな。

(ピルルルルルルルル・・・ピルルルルルルルル・・・)
 紅蘭:たまき、あんた出たり。
たまき:やだよ〜。
    紅蘭出て。

 紅蘭:・・・・・・・・・・・・・まったく。
    (カチャ)
    はい、李と寺月です。
    ああ、さっきはすんません。
    今かわりますさかい。
    ・・・ほれ、あんたの彼氏やで。
たまき:(フルフル)
 紅蘭:(ほら、早よう)
たまき:(ダメだってば)
 紅蘭:(ダメやないがな!)
たまき:(今は話したくないんだよう)
 紅蘭:(そうか、・・・わかった)
たまき:(ごめんね)
 紅蘭:コホン
    ・・・・・・あっ、もしもしぃ
    わたし、たまきぃ。
    ええ〜〜、違うよ〜う、
    たまきだよう。
たまき:ちょっ、なにいってるの?
    ってゆうか、それ・・・誰のつもり?


わたしたまきぃ

 紅蘭:きょうはねぇ、まだベットの中だよう。
    枕もとにはかわいいクマさんがいるよ。
    名前はクマ・ゴウマ・グと、クマ・ガリマ・バと、クマ・ガドル・バだよう。

たまき:・・・そんな名前じゃないもん。
 紅蘭:着てるのは茶色地にクマさん柄のかわいいパジャマでねぇ、
    上着のすそは外に出すのがデフォルトだよう♪
    宮古さん的には、すそは入れたほうがツボ?
    ・・・どっちでもいい?
    そうなんだぁ。
    あとねぇ、最近は寒いから厚手のスポーツソックスはいて寝てるのぉ。

たまき:そんなことまで〜。
    紅蘭、やめてよ。
 紅蘭:でね、寝るときはねぇ、
    パジャマの下はもちろんノーブ・・・

たまき:
キャーーー!
    もも、もしもしっ!私だよ!
    今かわりました。
    今までのは知らない人です!
 紅蘭:ノーブラ・・・(もがもが)
たまき:もー、あんたってコは〜!

 宮古:わかってるよ、いまの紅蘭だろ?
    彼女、結構モノマネうまいんだね。
 
たまき:え〜、私ってあんな?
 宮古:そういうのって、自分じゃわからないらしいよ。
    それより、・・・昨日のデートのことなんだけどさ。

たまき:あ・・・うん。
 宮古:理由もちゃんと話すし、謝ることは謝る。
    だから、これから会ってくれないかな。

たまき:・・・ほんとに話してくれるの?
 宮古:ああ。
    会ってくれるね。
    じゃあこれから迎えに行くから。
    1時間後くらいに。

たまき:わかったよう。
    じゃね。(カチャ)

 紅蘭:わかったよ〜ぅ。
    ・・・似てるやろ?

たまき:似てへん似てへん。


海の見える高台

たまき:だいたいね、車を運転するときは
    携帯電話はマナーモードにしておかないとだめじゃん。
    運転中に電話したら危ないでしょ。
 宮古:スイッチ入れ忘れてたんだよ。
    ごめん。今度から気をつける。

たまき:私がいないときは、なんでもいいかげんにやってるんじゃないの?
 宮古:そんなことないよ。
たまき:・・・・・・それで、あの電話は誰からだったの?
    女の子だったんでしょ。
 宮古:たまちゃんは誤解してるよ。
    そういうのじゃないんだよ。
    これには、深い事情があるんだ。

たまき:このあいだ二人で買い物に行ったとき以来、
    宮古さん、変だよ。
    あの時は急に帰っちゃうし、女の子から携帯に電話がかかってくるし。
 宮古:・・・番号教えちゃったからなぁ。
    いや、相談にのってるだけなんだよ。

たまき:誰なの?
    私の知ってる子?
 宮古:知らない子だよ。
    水族園関係の子なんだ。
    そういえば前にミツキのことを疑ってたけど、
    あの子じゃないぜ。

たまき:・・・・・あえてそう言うところが怪しいな。
 宮古:んも〜。
    たまちゃん、俺のこと信じられない?

たまき:家を出るとき、おとうさんに、
    「俺のことを信じろっていう男だけは信じるな」
    って言われた。
 宮古:・・・ふ、ふ〜ん、いい事いうね。
たまき:その相談て、なんなのよ?
    最近の宮古さんの行動と関係があるの?
    デートの途中で帰っちゃったこととも。
 宮古:うん。
    たまちゃんをこのことに巻き込みたくはなかったんだけど、
    だからって嘘はつきたくないから言わなかったんだ。

たまき:なにを抱えているの?
    私にも話してよ。
    私は宮古さんのなんなの?
 宮古:ごめん。
    でも、たまちゃんが大事だからこそ、
    一緒に背負えないものもあるんだ。
    教えたくないからでも、やましいことがあるからでもないんだよ。
    それはわかってくれ。

たまき:・・・うん。
 宮古:実は、
    今ニュースでやってる・・・・・・

    (ピピピピピ・ピピピピピ・ピピピピピ)

たまき:もう、また携帯電話?
    ・・・・・・じゃないね。
    なんの音?
 宮古:これは無線機だよ。
    
(ピ)
    はい俺です。

無線機:宮古、千代田区外神田のゲーマーズ本店に
    未確認生命体第29号があられた。
    大至急、急行してくれ。

 宮古:わかりました。
    今から行きます!

    
(ピ)
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・・なに、今の。

 
宮古:今まで黙っていてごめん。
    実は俺、今ニュースでやっている未確認生命体と戦っているんだ。
    この間のデートのときも、昨日の夜もそうだった。
    いまもまた奴らが現れたらしい。
    犠牲者が増える前に行かなきゃならない。
    とにかく今、俺はやらなきゃいけないことがあるんだ。
    そのためには、たまちゃんとの時間を減らさないといけないこともある。
    すまないと思ってるけど、仕方がないんだ。
    じゃあ、見ていてくれ、
    俺が戦う為の姿を。


変身!

    
変・身!
   
 (ビョン…ビョン…ビョンビョンビョンビョビョビョ……)

空我

    (シュキーーン・・・)
たまき:みやこさん、その姿は・・・・・・・?
    それにそんな大きなバイク、いったいどこから・・・

 宮古:じゃあ、行ってくる!
    (ビュオン…ビュオオオオオオオオオオオオ・・・・)

たまき:ああ、行っちゃった。
    事情はよくわからないけど、頑張ってね。
    ・・・宮古さん。

 紅蘭:あ〜、アカンアカン。
    オダジョー以外のクウガなんて認められへん。
    だ〜いたい、ライジングマイティやないのに
    なんでビートゴウラムがエンシェントやねん。
    却下やな。

たまき:わっ、紅蘭。
    いつのまに?
    ・・・今のって英語?

 紅蘭:未確認生命体第29号、ウサギ種怪人メ・ウザー・ダ。
    芸名ラビアン○ーズ。CVは氷上○子
    高笑いとウサミミでの飛行能力が武器やな。
    てごわい敵やで。

たまき:うわ〜〜ん、みんなどうしちゃったのよ〜〜う!!


たまき:ん〜、ほかほかごはんにゅ〜〜・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・
はっ!

またおきました

たまき:ゆ・・・夢?
    また夢?
    うわ〜、今度は何?
    へんなユメ〜。

 紅蘭:た〜まき〜。
    あ、あんたも起きたんか。
    オハヨーさん。


なんどもつかうな〜

たまき:紅蘭おはよう。
    ああ、もうこんな時間か。
    あ〜あ、ダレダレ。

 紅蘭:ウチらが寝たのは朝の5時やったからなぁ。
    しゃあないやろ。
    ま、眠られへんでベットで悶々としているよりは、
    おもろいビデオでも見ていたほうが有意義やし、
    悩みが癒えることもあるしな。

たまき:ありがとう。
    昨日の晩は理由も聞かないで朝まで付き合ってくれて。
    ビデオ面白かったよ。

 紅蘭:デートのあとはいつもは宮古はんが送ってきてくれるのに
    あんた一人で走って帰ってきたから、
    まあなんかあったんやろうとは思うけど、
    ・・・でもまあ、別に話さんでもいいで。


はなします

たまき:いや、話すよ。
    あのね、昨日デートでドライブしてる最中に、
    宮古さんに女の子から電話がかかってきたの。
    結構長い電話でさ、
    しかもその会話をわたしに聞こえないようにコソコソ話してさ。
    なんだか悲しくなってきちゃって・・・・・・。
    誰からなのか聞いても教えてくれなくて、
    逆に、俺を信じてくれなんて言い出して、
    それで宮古さん・・・しまいにはキスしてごまかそうとしたの。
    そんなのイヤだった。
    だから、思わず車を降りて一人で走って帰ってきたんだよ。

 紅蘭:あんた、すぐ走って帰ってくるなぁ。
    単独で航続距離の長い女って、意外と厄介かもしれんな・・・。
    それで、それを話してくれたってことは、何か心境の変化でもあったん?

たまき:それほどのことでもないけど、彼には彼の事情もあるんだろうし、
    それを私に話せないのは彼の心遣いかもしれないって。
    だからもうちょっと様子を見てみるつもりになった。

    嘘をつきたくないから何も言わないっていうのは、
    信頼してもいい態度のような気もするんだ。
    信じてほしいっていわれたから信じるわけじゃないよ。

 紅蘭:ふ〜ん。
    まあ、ええんとちゃう?

たまき:うん。
    ところであのさ、聞いてよ。
    2人で朝までビデオで見た仮面ライダークウガさ。
    さっき夢の中に、あれが出てきたよ。
    われながら子供っぽいよね〜。

 紅蘭:なにゆうてんねん。
    めちゃめちゃ羨ましいわ。
    うわ〜、ええな〜〜。
たまき:そうなの?
    それで、宮古さんがクウガに変身するのよ。

 紅蘭:
あ〜、アカンアカン。
    オダジョー以外のクウガなんて認められへんな。
たまき:紅蘭、夢の中で同じこと言ってたよ〜。
 紅蘭:ホンマ?
たまき:あはは。まるで夢の続きみたい・・・・・・・・
 紅蘭:どないしてん。
たまき:今話しているこれは夢?
    それとも現実なのかな・・・・・・。

 紅蘭:難しい質問やけど、他の人にはいうなや。
    むっちゃアタマ悪そうやで。
たまき:いや、夢だったらちょっとやってみたいことがあって・・・
 紅蘭:なに?
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 紅蘭:なんでウチのほうを見てんのん?
    ウチ関係?
たまき:・・・・・・まあね。

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宮古さんがなにを隠していて、なんで私に教えてくれないのかはわからないけど、
それは自分の為ではなく、私のためのような気がする。
だから私から聞かなくても、いつか話してくれるんじゃないかと思う。
あさってはバレンタインデーだし、宮古さんのために
頑張って手の込んだチョコレート菓子を作ってみようかな・・・。



   
 今回の出演者とドレス



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