9月6日(水)曇り
梅雨明け以来ずーっと暑かったのに、今週に入って急に涼しくなりましたね〜。
今日は紅蘭と宮古さんと、宮古さんの友達の白石君とで、川原でキャンプです!
あいにくの曇り空ですが、・・・まあしょうがないですよね。
わたしと紅蘭は宮古さんと一緒に車で。
白石君は後で合流する予定です。
実は、わたしが料理好きだって事はいまだに宮古さんに言ってないんです。
以前わたしが、卵焼きとカレーが得意っていったのを聞いて、
そっち方面にはあまり期待していないみたい。
でも、今日は彼の前で初料理〜。
料理っていっても屋外だし、たいしたことは出来ないけど、
わたしの腕前で宮古さんをビックリさせてやるぞ!(←すでに少々ハイ)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮古:はい到着。(ガロロロロロロロ・・・・カスン)
キャンプする場所はここだよ。
たまき:ひゃーー、きれい〜〜♪♪
やーーっほーーーっ!
エコー:・・・・・・や〜〜っほ〜〜〜っ・・・
たまき:更新遅くなって〜〜〜、
ご〜め〜ん〜な〜さ〜〜い!
エコー:・・・・・・ご〜め〜ん〜な〜さ〜〜いぃ・・・
紅蘭:1ヶ月半ぶりやもんなぁ。
お久しぶりです〜。
たまき:ここって、私達のほかに誰もいないんだね。
わぁ〜〜、素敵なところ一人占めだ〜〜。
紅蘭:一人占めって、・・・ウチらの分は?
たまき:言葉のアヤっすよ〜。
宮古:白石が教えれくれた場所なんだよ。穴場なんだよね、ここ。
人が来なくて静かだし、魚も多いし。
アウトドアライフって、やっぱりこういうところで満喫しないとね。
たまき:でも、あの車一台やっと通れるって感じの崖っぷちの道、
怖かったぁ〜〜。
紅蘭:そうか?ウチは、スリルあって良かったけどなぁ。
あんたかてキャーキャーゆうて喜んでたんちゃう?
たまき:怖かったんだよう〜。
宮古:平気、平気。
たまき:そういや、白石君はいつ合流するの?
宮古:昼過ぎくらいに電車で来るってさ。
それにあわせてふもとの駅に迎えに行かなきゃ。
紅蘭:その白石って人、どういう人なん?
たまき:白石君はねぇ・・・・・・・・う〜〜〜ん。
なんていったらいいかなぁ。
宮古:悪い奴じゃないよ。
たまき:そうだね。
紅蘭:それじゃあ、わからんよ。
たまき:なんかこう、つかみ所のない人なんだよね〜。
うまく言えないんだけど。
宮古:まあ紅蘭も会えばわかるよ。
紅蘭:・・・楽しみにしときますわ。
たまき:お昼ご飯はどうする?
私達も一応材料は持ってきてるけどさ、
宮古:俺これから魚を釣るから、それも料理してよ。
たまき:それいいねー、キャンプらしくてさ。
紅蘭:そーうまいこと釣れるん?
宮古:任しといてよ。
ダテに毎日、魚と付き合ってませんて。
紅蘭:ほな、魚はまかしたで。
料理はたまきがやるとして、ウチは何してようかな〜。
たまき:紅蘭も手伝うの!
宮古:たまちゃんが料理するの?
・・・ああ、キャンプだしカレーかなんか作るんだ。
たまき:なにを作るかはお楽しみ〜。
ようし、やるぞーー!
うふ、うふふふふ・・・・・・
紅蘭:気合入ってんな。
がんばってや。
宮古:なんだかわかんないけど・・・・
じゃあサカナ釣りに行くわ。
たまき:いってらっしゃーい。
いっぱい釣ってきてね。
宮古:お〜う。
紅蘭:じゃあたまき、ウチらは川で泳ごう。
たまき:うん。
さっそく着替えようよ。
わたし、川で泳ぐのって初めてなんだ〜。
紅蘭:ウチもや。
宮古:(ヒュッ・・・チュポン)
ん〜、白石が言うには魚は入れ食いらしいんだけどなぁ。
おっかしいなぁ。
どのポイント当たってもピクリともしないよ。
大見得切った手前、ちゃんと釣って帰らないとマズイよな。
たまき:あ、宮古さんいた。
みやこさ〜ん。
紅蘭:み〜やこはん!
宮古:ん〜、どうした?
たまき:いいから、こっち向いてよ〜。
宮古:なんだよ・・・・・・
宮古:・・・うわぁっ!(ズサァッ)
なっ・・・なになに!?
たまき:あはははは、驚いてる驚いてるぅ〜!
紅蘭:見てみぃあの顔、ヤラシーわぁ!
宮古:え?いや?
だって二人ともいったい・・・・・・
たまき:宮古さんのエッチー!
宮古:自分で見せてるんじゃん!
紅蘭:あははははは。
宮古:・・・・・・????
たまき:これ水着だよ、宮古さん。
紅蘭:一旦着替えて、その上に服着てきたんや。
宮古:そ、・・・それ水着なん?
ああ〜〜、なんだよもう。
ビックリしたなぁ。
紅蘭:でもちょっとは”ラッキー”とか思ったやろ?
たまき:やっだもう、紅蘭たら。
あはははは
紅蘭:ウチらちょっと泳いでくるな。
宮古:寒くないか?
たまき:大丈夫だよ。
ねぇ、どこかにいい場所ある?
宮古:このへんはあまり・・・・・・
少し上流に行けばいいと思うよ。
もっとも、川は大雨が降ったりするとだいぶ様子が変るから、わかんないけど。
とにかく、ヒザより深いところには行かないように。
泳ぐっていうより、水浴び程度にするんだぜ。
流れの速い川は海よりもずっと危険だから。
たまき:は〜い。
紅蘭:了解や。
ほな、もっと上流に行こうか。
たまき:うん。(ぱたぱたぱたぱた・・・)
宮古:はぁぁぁぁ〜〜〜・・・・・・・・・。
勝手に開放的になって大胆なこ事するコって
扱いに困るときあるよな〜。(笑)
・・・・・・なんだかなぁ。
魚釣ろっと。(ヒュッ・・・チュポン)
紅蘭:流れも穏やかで浅くて。
このへんやったら良さそうやな。(ジャッボン)
うわっ、みず冷たぁ・・・。
たまき:どれどれ。
あ、ホントだ、ひんやり。
紅蘭:山の川の水って、海と違って冷たいんやなぁ。
たまき:でも今日は蒸し暑いから、
冷たい水もけっこう気持ちいいや。(ぱしゃぱしゃ)
紅蘭:ホンマ?
ほな、えいっ!(バシャッッ)
たまき:きゃあぁぁっ!
もーー冷たいなぁ!なにすんのよう!?
紅蘭:あっはっは。冷たい水が気持ちええんやろ〜?
たまき:・・・・・・まったく〜〜。
紅蘭:(ジャボン、ジャボン・・・)
・・・宮古はんのいうとおり深みや流れに気をつけて、
溺れんようにせんとな。
たまき:足元の石も苔とかですべるから気をつけてね。
紅蘭が溺れたら、わたしが助けてあげるよ。
紅蘭:ホンマ?頼むわ。(ジャボン、ジャボン・・・)
たまき:まかしといて!
えーーいっ!!
紅蘭:うわわっ!!(バッシャーーーン)
たまき:きゃ〜〜、紅蘭ダイジョウブ?
今助けてあげる〜〜!
紅蘭:がぼがぼ・・・
っっぶはぁ〜っ!!
だぁほう!なにさらすねん!
たまき:溺れそうだから助けてあげたのにぃ。
紅蘭:あんたがイキナリ後ろから抱き着いたんやろが!
たまき:あははは。ささ、人工呼吸を・・・
・・・うひゃぁあっ!(ドボーン)
紅蘭:ほっほっほ。
あんたこそ、足元に気ぃつけや。
たまき:ぷはぁっ!
やっ、やったなぁ。
紅蘭:追い討ち攻撃!(こちょこちょこちょこちょ)
たまき:あふぁっ!
きゃはははははははははは!
やめっ、やめぇっ(バシャバシャ)
(ぶくぶくぶくぶく・・・・・・)
・・・・・んぱぁっ!
はぁっはぁっはぁ・・・・・・
紅蘭:まだまだぁっ!(こちょこちょこちょこちょ)
たまき:あっ、ほんとにもうヤメ・・・
あははははははははははっ(バシャバシャ)
あーーーーははははははははははっ(バシャバシャ)
うっくくくくくくくくっくっく・・っく・・っく・・(←息が吸えなくて呼吸困難)
紅蘭:よし。今日のところはこれくらいで勘弁しといたる。
たまき:・・・っはぁっはぁっはぁ・・・・はぁ〜〜〜〜。
はぅぅ〜〜〜〜〜〜〜、腹筋が痛いぃ〜〜
紅蘭:たまきのオナカくすぐると、腹筋がきゅ〜〜って締まるのがわかって、
なんやクスグリ心地がええんよな〜。
たまき:はぁ、はぁ・・・くやしー。
紅蘭:あはは、ごめんなぁ。ちょっとやりすぎてもうたかな。
ほれ、手ぇかしたるさかい、岸のほうに戻ろう。
たまき:・・・ありがと。
もう体にチカラがはいんないよ〜。
紅蘭:STO!(ぐいっ)
たまき:ふにゃっ!?(バッシャーーーン)
たまき:・・・・・・っっぶはぁっ!
・・・・・・はぁっ・・・はぁっ・・・・・・・・??
紅蘭:いやぁ〜、今の技は綺麗に決まったなぁ。
あっはっはっはっ・・・
たまき:助けると見せかけて・・・ひどぉぉい。
・・・んもう、
あったまきたぁぁああ!!(どかーーーん)
紅蘭:た、たまき?
・・・ほんの冗談やって。
そ、そんな、マジで怒らんでも・・・・・
たまき:・・・わたしの足から逃げ切れるなんて思わないでよ〜〜〜。(メラメラ)
紅蘭:うわぁーーーーっ!!<(◎▽◎;)>
・・・・・・といいつつSTO。(ぐいっ)
たまき:ふにゃ〜〜っ!?
(バッシャーーーン)
たまき:はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・
紅蘭:ふぅ、ふぅ、ふぅ・・・・・・
宮古:どうしたんだよ、二人とも。
息切らせちゃって。
紅蘭:ふぅ、ふぅ・・・上流のほうでウチら、
友情を確かめ合ってたんよな〜。
たまき:もうフラフラ〜。
お魚、いっぱい釣れたんだねぇ。
宮古:おっ、そうそう。
どんなもんですかお嬢さんがた。
俺のジツリキはざっとこんなもんよ。
たまき:宮古さん、惚れ直したよ〜。
宮古:えっ、マジッ!?(単純)
たまき:(そしてお料理で、今度は私のことを惚れ直させるのダッ)
ゴゴゴゴゴゴ G(火 _ 火;)
宮古:いや、最初は全然釣れなかったんだけどさ、
二人が上流に泳ぎに行ったころから急に当たりだして、
もうバンバン釣れちゃったんだ。
紅蘭:これどないするん?
ワイルドに、串に差して焼くんか?
宮古:小物はね。
大きいのはおろして刺し身にしましょうか。
たまき:魚おろすの?(チャーンス!)
よ〜〜し!じゃあ、わたしにまかせ・・・・・・
宮古:ああ〜〜、いいからいいから。
俺に任せなよ。
職場からマイ包丁持ってきたんだから。
たまき:ちょちょ、ちょっと〜、わたしにやらせてよう〜。
宮古:無理しなくていいよ。
手を切ったりしたら大変だから。
おれが手本見せるからさ。
たまき:でもぉぉ〜〜・・・
宮古:それより二人とも着替えておいでよ。
よそ見して俺のほうが怪我しそう。
たまき:・・・・・・はぁ〜い。
じゃ紅蘭、行こう。
・
・
たまき:・・・やりたいなぁ〜。
宮古:ほらほら、刃物使うから、あんまり近くにいると危ないよ。
紅蘭:それがまい包丁ていう種類の包丁なんか。
えらい細身なんやね。
宮古:マイ包丁ってのは、自分の包丁ってことだよ。
研いで研いで、何度も研ぐうちにこんなに細くなったんだ。
元は出刃包丁なんだぜ。
たまき:・・・だって幅3センチくらいしかないじゃない。
てっきり刺し身包丁かと思ってた。
宮古:使い込んでるだろ。
水族館ではさ、魚の切り身を餌にすることがあるんだ。
魚の餌なんだから、切り身なんか適当に切ればいいと思うだろ?(トンッ)
たまき:・・・うん。
宮古:ところがそうじゃないんだな〜。(シュッッシュッ)
キレイに切らないと、切り口がギザギザになるだろ。
そういうギザギザの切り身が食べ残されると、(シュッッシュッ)
・・・すぐに水槽の水が汚れるんだ。
真っ直ぐキレイに切ると、・・・水はほとんど汚れない。(シュッッ)
(シュトン、シュトン、シュトン、シュトン・・・)
水が綺麗だとお客さんも魚が見やすいし、浄化槽にも負担が少ない。
・・・はい、こんな感じ。
紅蘭:へぇ〜〜、
なるほどなぁ。
宮古:自慢じゃないけど、そのへんの板さんには負けないよ。
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
紅蘭:・・・・・・たまき?
たまき:・・・・・・・・・キレイ。
切り口ピッカピカですっごいキレイ。
手際も良くて無駄がないし・・・・・・。
わ、わたしよりも・・・うまい・・・・
宮古:どうだ?
さらに惚れ直した?
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・ま、まけたぁぁ・・・<(ToT)>
紅蘭:ん〜、アイデンティティーの一部が崩壊して、
惚れ直すどころや無いみたいやで。(笑)
宮古:なんだよそれ、つまんないの・・・。
俺はもう2〜3匹おろして、小物もワタ出して串に刺しとくから、
そっちはそっちでメインディッシュの用意しておいて。
紅蘭:ほれ、たまき。
こっちで名誉挽回したらええやないか。
たまき:・・・う、うん。そうだね。
わたし頑張るよ!
紅蘭:よっしゃ、その意気や!
宮古はんの鼻っ柱を叩き折ったれ!
たまき:おーーー!
宮古:・・・あのー、俺、君らになにかした?
・
・
宮古:(むぐむぐ・・・)
たまき:・・・・・・私のお料理、どう?
宮古:・・・うん。うまい。
料理上手じゃん、たまちゃん。
たまき:ほんと?
宮古:うん。
たまき:ほんとに?
宮古:うん。
たまき:ほんとにほんとに?
宮古:うん。
たまき:やったーーっ!
紅蘭やったよ!
紅蘭:よかったなぁ。
たまき:うーれーしぃ〜〜。
紅蘭:これでコケたら、あんた立場ないもんなぁ。
ほなウチもいただきます・・・・・・。
うん。イケるイケる。
たまき:うふふふふふ♪
紅蘭:でも、キャンプに来て肉じゃが食べるとは思わんかったなぁ。
宮古:んまぁ、確かに。
たまき:家で下ごしらえをしてきておいたんだ。
コンロが一つしかないから、無駄がないようにいろいろ計算して。
宮古:こっちのエビも貰うよ。
ん〜〜。これもおいし。
たまちゃん、料理上手だったんだねぇ。
たまき:うわぁ〜ん、こうら〜〜ん!
わたし今、ちょー幸せ〜〜。(ぎゅ〜〜〜)
紅蘭:くっ、苦しいって。
(何でウチに抱き着くねん。
宮古はんに抱き着いたらええやん。)
たまき:え?・・・まだ、それは〜〜・・・
く、くゅふふふふふぅ〜♪
紅蘭:ヘンな笑い方すなよ。
宮古:・・・・・・・・・?
・
・
宮古:おいしい料理も食べたし。
たまき:えへへへへぇ〜(笑)
紅蘭:ま〜だホエホエが持続してるんかいな。
宮古:そろそろ白石を迎えに行ってくる。
今くらいに出れば、ちょうど約束の時間に駅に着くと思うし。
たまき:宮古さん、気をつけてね。
宮古:ああ。
紅蘭:たまきも一緒に行ったらええやん。
ここはうち一人で留守番してるで。
たまき:そうはいかないよ。
紅蘭一人残して行くだなんて。
宮古:まあ、1時間くらいで戻ってくるから。
それまで二人でまた水浴びでもしてればいいよ。
たまき:うん。
宮古:じゃあな〜。
(バタン)
(ガロロロロロロロ・・・・)
紅蘭:行ってもうたか。
どうする?
さっきの場所で決着つける?
たまき:STOのエジキはもうやだよ〜。
また水着に着替えるのも面倒だし。
ここに来てからバタバタしっぱなしだったから、
ちょっと落ち着こうよ。
紅蘭:せやね。
紅蘭:・・・・・・ハシャギすぎたかなぁ。
あんた、宮古はんにはガキっぽいと思われたかもな。
たまき:うん。
宮古さんと二人きりのときはナニゲに緊張してるんだけど、
紅蘭と一緒だと、なんか素直にハシャげちゃうんだよね〜。
紅蘭:・・・ウチのせいやなぁ。
たまき:ううん。
紅蘭の”おかげ”。
だって、ハシャいでバカやる私も私の一面だもん。
そういうところも知っててもらってもいいと思うんだ。
今まで、なかなかそれができなかったんだけど。
紅蘭:ずっと、だましとけばええのに。
あんたに幻想抱いているうちが華かもしれんで?
たまき:そんな彼氏ならイラナ〜イ。
理想はね・・・・・・う〜〜ん。
紅蘭と私みたいな関係かな。
紅蘭:なんやそれ。
あんたそのうち、「紅蘭が男だったらいいのに」
とか言い出すんちゃうか?
たまき:あはははは。なんでも言い合える仲ってことだよ。
それに、紅蘭は女の子だからいいんだよ。
だって、仕事しているとき以外は、いつまでもゴロゴロして、
ゲームしたりマンガ読んだりしてばっかりだし、
部屋はすぐに散らかすし、ゴミは分けてくれないし。
いつも雑誌は出しっぱなしで、テレビはつけっぱなしでさ。
・・・でも紅蘭はかわいいから許しちゃう。
男の子だったら、つまんでポイッて捨てちゃうところだね〜。(笑)
紅蘭:あの〜・・・・・・いつもお世話になってます。
エライすんません。
たまき:いいんだよ、別に。
(コポ・・・コポコポッ・・・・)
たまき:・・・ん?
今なにか、変な音しなかった?
紅蘭:そやった?
気付かへんかったけど。
・
・
・
ミミズク:ホーーー・・・、ホーーーー・・・・
たまき:宮古さん達、なかなか戻ってこないね。
紅蘭:出て行ってから、もう3時間もたってるのになぁ。
たまき:どうしちゃったんだろう。
ここって携帯の電波もとどかないから、
連絡の取り様もないんだよね。
紅蘭:さっきまで明るかったのに、
山に日が隠れたら急に暗くなってもうたしなぁ。
平地とは違うんやね。
たまき:マッチもライターもないから、たき火も出来ないし。
紅蘭:車の中?
たまき:うん。
紅蘭:しまったなぁ。
こんなに帰りが遅うなるとは思わんかったもんなぁ。
たまき:・・・なんだか心細いね。
紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・。
たまき:まさか事故なんて・・・
紅蘭:たまき〜、そういうことは考えたらアカンて。
今そんな心配してもしょうがないんやから。
たまき:ねぇ、・・・手つないでて。
紅蘭:・・・う、うん。(きゅ)
(ドッボーーーーン・・・)
たまき:・・・・・・なな、なに?
今の音。
紅蘭:川のほうからやな。
でかい魚でも跳ねたんちゃう?
それとも岩が転げて川に落ちたか。
・・・暗くて見えんけど。
たまき:・・・う〜〜。正体わかんないと不気味〜。
宮古さん早く戻ってこないかなぁ。
紅蘭:せやね。
・・・ホンマ、あんたが残ってくれててよかったわ。
ウチ一人でこんなところにおったら、たまらんし。
たまき:紅蘭がそんなこというなんて珍しいね。
紅蘭:そうか?
・・・そうかもな。
(ダッボーーーーン・・・)
紅蘭:ひゃっ!
・・・またや。
たまき:なんなのよ〜〜。
もうやだぁ。
紅蘭:音のした場所は、さっきより近いみたいやな。
なんかが近づいてきてるんか?
たまき:・・・・・・あっ、紅蘭。
車のライトがむこうに見えた。
ほら、また。
紅蘭:ほんまや〜〜。
ヘッドライトがあんなに頼もしく見えたんは初めてやな。
宮古はん達、帰ってきたんや。
たまき:・・・ねこバスだったらヤダね。
紅蘭:あのライトがピョンと跳ねたら
ウチ卒倒するからよろしく・・・。
宮古:ごめんごめん(ガロロロロロロ・・・)
待ったろう?
たまき:もぉ〜、遅いよう!
真っ暗になって、怖かったんだから〜。
紅蘭:ほんまやでぇ!
宮古:悪かった。
白石の奴なかなか来なくてさ。
ほら、お前からも二人に謝れ。
白石:いや〜〜、申し訳ありませんでした。持ってくる機材をいろいろ選定してたらいつのまにか時間過ぎてて、それを運ぶのにまた手間取っちゃって、結果、こんなに遅くなっちゃいました。いやぁ、ほんとにごめんなさい。
宮古:・・・改行くらいしろよ。(笑)
白石:あっ、そうか。
出るの久しぶりなもんで。
たまき:白石君って、紅蘭と初対面でしょ?
紅蘭、この人が白石君。
白石:こんばんは、はじめまして。
白石(ヒューマンタイプ)でぇす。
紅蘭:ヒューマンタイプ?
白石:ええ。今は人間の姿してますから。
紅蘭:・・・・・・ああ〜〜、ウチは李紅蘭です。
よろしゅうに。
白石:あなたが紅蘭さんですか・・・
・・・おおっ!チャーミング!!
なんと素晴らしい!
紅蘭:へ?・・・ウチが?
白石:チャーミングと言って、あなた以外に誰がいるというんですか!
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・・。
紅蘭:い、いややなぁ。・・・からかわんといて。
白石:そんなことはありませんよ。
紅蘭さんは素敵です。
そう、
そのつややかで、たわわに実ったオサゲ髪。
紅蘭:・・・は??オサゲ?
白石:加えてその愛らしいメガネ。
紅蘭:・・・もしもし?
白石:軟らかなラインのその美しい脚に、
なんと見事なシワ具合のソックス。
紅蘭:シワ具合て・・・
白石:素材の質感を繊細に表現した、まれに見るシワ具合です。
ああ、まさに奇跡のようですよ。
あの〜、それってやっぱり計算してシワを作るんですか?
紅蘭:ズ、ズリ落ちてきただけで、わざとやないわい。
恥ずかしいから、こんなとこ見んといて。
・・・今直すし。(しゅ、しゅ)
白石:ああ〜、
そのソックス直すしぐさが、またタマラナイんですよねぇ〜。(笑)
紅蘭:ギャーー!たまき助けて〜〜〜!!
たまき:ね、なんともいえない人でしょ。
紅蘭:あんなん、”変な奴”でええんちゃう?
たまき:紅蘭なんかまだマシだよ。
私と初めて会ったときなんか、
彼、人間じゃなかったんだから。(笑)
白石:ははは。
マニアックすぎましたか。
宮古:お前のそういうとこって、ついて行けないよなぁ。
紅蘭、こいつのは半分冗談だから。
あんまり気にしないで。
白石:のこり半分は本気ですから。(笑)
紅蘭:それだけで充分や〜。
それ以上こっちくんなー!
たまき:お夕飯どうするの?
なんにも用意してないけど。
宮古:昼に余分に作った分は?
たまき:ああ、あれがあるね。
でも4人じゃ足りないよ。
白石:僕が缶詰とかレトルトとか、いろいろ持ってきましたから。
火をおこしてそれを食べましょう。
宮古:コイツはフィールドワークで、あちこちに山に一人で何日もこもって
化石探したりしてるから、こういうのに慣れてるんだ。
白石:僕おなかペコペコですよう。
紅蘭:だいたい、あんたが約束の時間に遅れてきたのが悪いんやろ?
白石:ああっ!メガネを指で直すそのしぐさっ!
僕のハートをわしづかみですぅ〜!(笑)
紅蘭:なに悶えてんねん!
宮古:紅蘭、
コイツの言うことにいちいち突っ込んでたら身が持たないよ。
紅蘭:・・・お、おう。
紅蘭:たまきはもう、アレには慣れてるんやね。
たまき:・・・”アレ”って白石君?
慣れるっていうか・・・
面白い人だと思わない?
紅蘭:いやウチ、アレにはそれ以上のアヤシイ何かを感じるんよ。
たまき:・・・ふうん。
わたしにはわかんないや。
たまき:そういえばさぁ、宮古さん。
さっき2回くらい川の奥のほうで
どぼーーんって大きな音がしたの。
宮古:それって、何かの水音?
たまき:たぶん。
ね、紅蘭。
紅蘭:うん。
あの音って、なんやろうな。
大きな魚かなんかかな。
もう暗くなってたから、音源はわからんかったんやけど。
白石:そうか〜、二人ともあれを聞きましたか。
紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・。
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・。
紅蘭:・・・・・・・・・・・・・・・・。
たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・。
紅蘭:・・・・・・・・・・・・・なんやって?
白石:いえいえ。
紅蘭さんの言う通り、きっと魚でしょう。
紅蘭:・・・・・なんやーー!?
言えっ!知ってること全部喋れぇっ!
白石:あはは、何でもありませんて。
むなぐら掴むのはおよしなさい。
紅蘭:とぼけんな、アホ!
一体何を知ってるんやぁー!
白石:ノーコメント。
ノーコメントですよ、ミス紅蘭。
宮古:・・・そんなネタ、わかる人いないぞ。
たまき:ちょっと紅蘭!
手を放しなよ。
宮古:白石もあんまり変な事言うなよ。
白石:ゲホゲホ、はっはっは。
紅蘭:ああーーーーー、もうっ!
なんなんや、あの男は。
たまき:でも、傍目にはちょっと仲良さそうにも見えるけど?
紅蘭:(ギロッ)
たまき:・・・うっ。
じょ、冗談だよ。
紅蘭:当りまえや。
あんなんサイアクや。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あのふたりって、お似合いな気がしないでもないですよね。
ただ、白石君ってイマイチ正体わかんないところあるから、
わたしとしても紅蘭に薦める気はないんですけど〜。(笑)
宮古さんの言う通り、悪い人じゃないんですけどね。
昼〜夕方の部はこれでお終いですが、キャンプはまだ続きます。
夜の部は、本日11時くらいにアップしますね。(予告)
それでは!
|