12月25日(土)晴れ メリークリスマス〜!! 今日は宮古さんと一緒にお食事なんです。 といっても宮古さんはお仕事で、特に今日は水族館が閉館した後、 クリスマスの飾り付けの撤去があるので いつもよりも帰りが遅くなるということです。 そんなわけで、水族館の入り口前で宮古さんを待つ私なのでした。 ちょっと早く来すぎちゃったかなぁ。 終わるのは7時過ぎになるっていってたのに、・・・まだ6時半かぁ。 まあいいや。本でも読んで待とうっと。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ミツキ:こんばんは。 メリークリスマス。 たまき:えっ? ・・・・・・あ、ミツキさん。 お久しぶりですね。 ミツキ:どうも。 あなたとは、あたしがここに勤めてたときに会ったきりだっけ。 宮古さんから聞いた? もうあたしは、ここの水族館にいないって。 たまき:はい。・・・隣町の水族館にうつったって聞きましたけど。 どうです?向こうは。 ミツキ:う〜ん。給料は良くなったけど、その分忙しくなったかな。 あっちはサカナとペンギン以外に海獣やハ虫類もいるし。 それに、魚が住んでいた環境をまるごと再現した水槽が多くて、 そういうところは植えてある植物の世話までしなきゃなんないから。 新しいことばかりでもう大変よ。 たまき:・・・ああ。 リスみたいなのが上に住んでいる水槽もありましたよね。 ミツキ:うん。あいつね、可愛いよ〜。 まあ、向こうの仕事は忙しいけど、充実してる。 ところで、どうしたの? ここで待ち合わせ? たまき:ええ。宮古さんを待ってるんです。 ミツキ:・・・・・・ふぅ〜ん。 やっぱりか。 たまき:・・・すいません。 ミツキ:なにがよ。 ・・・いいのよ、もう宮古さんのことは。 彼にその気がないのに、いつまでもこだわっててもしょうがないしね。 脈がないとわかれば思いも冷めるし。 たまき:そんなもの・・・ですか。 ミツキ:ほかの子は知らないけど、あたしはね。 好きな人には大事にされたいから。 (♪ピーピロピロピロピーピー) んと、(ピッ)あーい。・・・うん、いま門の前にいるよ。 うん、待ってる。・・・っじゃね。(ピッ) ・・・・・・失礼。 実はあたしも待ち合わせなの。 今日はここ・・・、つまりあたしにとっちゃ前の職場の人と一緒に クリスマスパーティーをやるの。 みんな作業終わったから、そろそろ出て来るって。 たまき:じゃあ、宮古さんも・・・ ミツキ:あの人はいつも最後まで残ってるから、もう少しあとかもよ。 たまき:・・・そうですか。 ミツキ:なに読んでるの? ・・・・・・銀河鉄道の夜? まー、それ読みながらもうちょっと待つのね。 あたしはもう行くから。 宮古さんによろしく。 たまき:はい。 ミツキ:そうそう、あのさぁ・・・・・・・・・・・・・・、 余計なことかもしれないけどさ。 たまき:えっ? ミツキ:先週の金曜日にさ、街で宮古さんを見かけたのよ。 たまき:・・・たしかその日は仕事はお休みだけど、 どうしても用事があるって言ってましたけど・・・。 ミツキ:つまりデートを断られたんだ。 たまき:ええ、まあ。結果的には。 ミツキ:その日あたしが見たのはね、 スッゴイ美人と宮古さんが楽しそうに歩いているところなの。 宮古さん好みの髪の長い、キリッとした女の人だったなぁ。 そのときの宮古さんたら幸せそうな顔してさ、ムカツクったらないよ。 あんな表情、あたしには見せたことなかったな。 知ってる?彼、髪の長い女の子が好きなのよ〜。 あたしもそれを聞いて髪の毛をここまで長くしたんだけどね。 でも、もうボチボチ切るかなぁなんて・・・って、あたしのことはいいか。 たまき:・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ミツキ:あなた達がどの程度まで行ってんのか知らないから これを浮気ってゆうかどうかわかんないけど、 そういうわけでさ、宮古さんも隅に置けないから、油断しちゃ駄目よ。 んじゃあ、がんばってね。 バイバイ。 たまき:あっ、・・・さよなら。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そのあと本を開いても、ミツキさんの言ったことが気になって ぜんぜん読むことが出来ませんでした。 その女の人って、このあいだ白石さんが言ってた人のことじゃないかな。 前に宮古さんと一緒に博物館に来た、女の人。 宮古さん、その人とは別れたって言ってたけど、 ・・・・・・もしかしたら、まだ付き合っているんじゃないのかな。 そんな気がする。 宮古さんは私を、白石さんに「友達だ」って紹介したよね。 そういえば、いつも遊びにつれてってくれるけど、 まだ私のことを好きって言ってくれたことないし・・・・・・ やっぱり、ただの友達なのかな。 |